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【OB情報 江原 麗人 選手】埼玉県花園大会記事『& Rugby』栗橋北彩高校 0 – 60 西武文理

【OB江原 麗人】君の記事を共有します。
何人かのOBが、今大会高三生で参加しています。
みんなで、応援しましょう。~【やり切った姿が尊い】

がんばって、心の底から声を出した
ノータイムを迎える直前のこと。
仲間の方を振り向き、両手を握りしめながら全身を震わせた選手がいた。
栗橋北彩高校6番・江原麗人(えはら れいと)選手。
「(気持ちを)下げんな、上げろ!一本取るぞ!」
バイスキャプテンであり、ゲームキャプテンとして。この日一番となる、大きな声を張り上げた。
「既に何トライも取られていた状況で、後半は疲れからみんなの声も出なくなっていました。だからゲームキャプテンとして、チームのみんなを鼓舞することができれば良いなと思って」
本来は、大きな声を出すことが苦手だという江原選手。だが「頑張って、心の底から声を出して、チームを引っ張りました」
渾身の一叫びだった。
江原選手がラグビーを始めたのは、小学4年生の時。同校OBの兄に憧れ、栗橋北彩へと進んだ。
下級生の頃はリーダーシップをとるタイプではなかったが、次第に「たとえ周りに反応されなくてもいいから声を出そう」との気持ちが芽生える。
3年生ではバイスキャプテン。キャプテン不在の時期も長くあり、チームの牽引役として歩んだ1年間だった。
正直に言おう。
この結果に悔いがないかと言われたら、ノーだ。
だが最後、全力でタックルに入れたこと。ボールも奪えたこと。負けた結果以外に、悔いはない。
「これから先は、地元のクラブチームに時々顔を出して、下の子たちに教えてあげようかなと思います」
優しき勇敢なラガーマンの魂は、下の世代へと受け継がれていく。
江原選手から後輩たちに、伝えたい言葉がある。
「今自分ができる精一杯のことをすること。自分が得意なことをを伸ばして、不得意なことはどうしたらできるようになるか、研究してほしい。花園予選では、悔いのない結果にして欲しいです」
試合が終わるとグラウンドの片隅で、チームキャプテンと2名の女子マネージャーとの4人で肩を揃え、堪えきれぬ嗚咽を漏らした。